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私たちの食生活が多くの問題を抱えています。 たとえば、食物繊維の不足、動物性の脂肪を取りすぎ、加工食品と外食の増加による 栄養バランスの乱れ、運動不足や生活のリズムの乱れによる生活習慣病の増加など。 このような問題を改善するために、2000年3月、当時の文部省、厚生省、農林水産省が 「食生活指針」を策定しました。その内容の一部を抜粋し、紹介させていただきます。 《食生活指針》 ★心と体においしい食事を、味わって食べましょう。 ★毎日の食事で、健康寿命をのばしましょう。 ★家族の団らんや人との交流を大切に、また、食事づくりに参加しましょう。 (健康寿命とは、日常生活に介護等を必要とせず、心身ともに自立した活動的な状態で 生活できる期間をいいます) 食事をおいしく楽しく食べることは、身体的にも精神的にも重要であり、また、日々の食事は、 子どもたちが健やかに成長するためにも欠かせないものです。子どもだけで食事をする いわゆる「孤食」が増加していますが、食事を通して、家族や仲間などの人との コミュニケーションを図ること、また食事づくりに参加して、食生活に関する知識や技術を身に つけながら、おいしい食事を整えて食べることなどにより、食事の楽しみはいっそう深まります。 ★朝食で、いきいきした1日を始めましょう。 ★夜食や間食はとりすぎないようにしましょう。 ★飲酒はほどほどにしましょう。 ライフスタイルの多様化などに伴い、朝食抜きの20代、30代の人が増えてます。朝食抜きは、 栄養素摂取の偏りにもつながり、健康に及ぼす影響も懸念されます。また、夜食や間食を 頻繁にとることにより、朝・昼・夕食といった3食との区別がつかず、食事そのものがおろそかに なることもあります。また過度の飲酒も、食事リズムを乱す一因となります。 1日の食事を自分なりのリズムで規則的に摂ることで、生活リズムをつくっていくことが 健康的な生活習慣の実現にもつながります。 ★多様な食品を組み合わせましょう。 ★調理方法が偏らないようにしましょう。 ★手作りと外食や加工食品・調理食品を上手に組み合わせましょう。 食事の内容については、主食、主菜、副菜という料理の分類を基本とすることにより、 多様な食品を組み合わせ、必要な栄養素をバランスよく摂ることができます。健康増進、 疾病予防のためには、各種栄養素を適量にバランスよく摂る必要があります。 主食とは、米、パン、めん類などの穀物類で、主として糖質エネルギーの供給源となります。 主菜とは、魚や肉、卵、大豆製品などを使った副食の中心となる料理で、主として良質 たんぱく質や脂肪の供給源となります。 また、副菜とは、野菜などを使った料理で、主食と主菜に不足するビタミン、ミネラル、 食物繊維などを補う重要な役割を果たします。 調理方法を工夫するのも大切です、食事の楽しさを増すためにも、またエネルギーや脂肪、 塩分の過剰摂取を避けるためにも、調理方法が偏らないようにしましょう。炒め物や 揚げ物などは油を多く使いますし、煮物や汁物などは塩分が多くなりがちです。 さらに、近年、外食の機会や加工食品・調理食品を利用する機会が増加していますが、主食、 主菜、副菜を基本に、多様な食品の組み合わせを考えるとともに、手作りとの上手な 組み合わせを工夫することも、食事のバランスを実現することに役立ちます。 ★穀物類を毎食とって、糖質からのエネルギー摂取を適正に保ちましょう ★日本の気候・風土に適している米などの穀物類を利用しましょう。 お米は穀物類の中でも日本の気候・風土に適しており、自給可能な作物ですから、 日本の国土から生産される米を食べることは食料の安定供給面からみても重要です。 ★たっぷり野菜と毎日の果物で、ビタミン、ミネラル、食物繊維をとりましょう。 ★牛乳・乳製品、緑黄色野菜、豆類、小魚などで、カルシウムを十分にとりましょう。 カリウム、食物繊維、抗酸化ビタミンなどの摂取は、循環器疾患やがんなどの予防に効果的と 考えられています。これらの栄養素を適量摂取するためには、十分な野菜を摂ることが 必要になりますが、若年成人では摂取量が少ない状況にあります。 がんのリスクを下げる要因として、緑黄色野菜や果物の摂取頻度が高いことがあげられている こともあり、野菜はたっぷりと、そして緑黄色野菜や果物は毎日とるように心がけましょう。 また、カルシウムについては、成人1日あたり600〜700mgの摂取量が必要とされています。 学校給食をとっている中学生までは平均的にはほぼ充足していますが、卒業後の若年層では カルシウムの充足率が低い状況にあります。カルシウムの適量摂取のために、牛乳・乳製品、 緑黄色野菜、豆類、小魚などをとりましょう。 ★塩辛い食品を控えめに、食塩は1日10g未満にしましょう。 ★脂肪のとりすぎをやめ、動物、植物、魚由来の脂肪をバランスよくとりましょう。 ★栄養成分表示を見て、食品や外食を選ぶ習慣を身につけましょう。 食塩のとりすぎは、高血圧、ひいては脳卒中や心臓病を起こしやすくします。 また塩辛い食品のとりすぎは胃がんを起こしやすくします。 高血圧予防の観点から塩の摂取量は1日10g未満が望ましいとされていますので、 塩辛い食品を控えるなど、食塩の摂取量を減らすように努めましょう。食塩を控える調理法 としては、かんきつ類や香辛料、酢などを利用する方法もあります。 また、脂肪エネルギー比率の上昇にともなって、動脈硬化性の心疾患の発症率や乳がん、 大腸がんによる死亡率の上昇が認められています。 適正摂取比率は成人で20〜25%とされていますが、脂肪エネルギー比率は昭和20年代 以降30年余りで3倍近くの急激な増加を示し、国民栄養調査結果によれば20〜40歳代で 適正比率の上限とされる25%を超えています。なお、脂肪は量だけでなく、種類によって 健康に及ぼす影響が異なります。 動物、植物、魚類には異なった種類の脂肪酸が含まれているので、これらをバランスよくとる ことが大切です。特に、食塩や脂肪は食品や料理の中に含まれていて、食品や料理 そのものを見て含有量を把握することは困難ですから、栄養成分表示を積極的に活用して 食品や外食を選ぶ習慣を身につけましょう。 ★太ってきたかなと感じたら、体重を計りましょう。 ★普段から意識して身体を動かすようにしましょう。 ★美しさは健康から。無理な減量はやめましょう。 ★しっかりかんで、ゆっくり食べましょう。 肥満は、糖尿病、高血圧、高脂血症など生活習慣病の発症に大きく関わっています。 肥満の判定には、BMIという体格指数が用いられ、 BMI=体重(kg)÷{身長(m)×身長(m)} 成人男女ではBMI=22を標準とし、18.5未満を「やせ」、25以上を「肥満」と判定しています。 「肥満」に判定される人(BMI≧25)は男性で増加が著しく、平成10年国民栄養調査結果に よれば、30〜60歳代で30%前後を占め、女性では40〜60歳代で19.5〜31.3%を占めます。 また、小学生高学年においても肥満傾向児の割合が増加しています。 体重を維持することは生活習慣病の予防にとって重要であり、体重をこまめに計り、 体重の変化に早めに気づくことが適正体重の維持を図る上で大切です。 また、現在、国民の日常生活の活動量は低下しており、エネルギー摂取量が過剰にならない よう、日々の活動に見合った食事量に心がける必要があります。特に、健康の保持・増進の ためには、活動量が低い状態のままにするのではなく、普段から意識して身体を動かすなど、 適正なエネルギー量を消費するようにすることが大切です。 一方、若年女性では、「やせ」に判定される人(BMI<18.5)の割合が増加し、自分の理想の 体重を健康上適正な体重よりも低く認識している傾向がみられます。 このように、若年女性では現状も理想もスリム化する傾向にありますが、美しさは健康が 基本です。体重だけではなく、健康状態にも留意して、無理な減量はやめましょう。 男性で「食事に十分な時間をとっていない」者が36.7%みられ、20歳〜40歳代男性では その割合が5割前後を占めています。食べ過ぎを防ぐためにも、しっかりかんで、 ゆっくり食べるようにしましょう。 ★地域の産物や旬の素材を使うとともに、行事食を取り入れながら、自然の恵みや四季の 変化を楽しみましょう。 ★食文化を大切にして、日々の食生活に活かしましょう。 ★食材に関する知識や料理技術を身につけましょう。 ★ときには新しい料理を作ってみましょう。 日本には、ごはんを中心とし、各地域の気候・風土に根ざした食料生産と結びついた多様な 料理を組み合わせた特色ある食文化が育まれています。また、伝統的行事に供される料理や 食べ物もあり、日々の食事においては、四季の変化に応じた旬の味が大切にされてきました。 このように食文化は、私たちを取り巻く自然や社会環境との関わりの中で育まれてきました ので、地域の食材を活かす工夫や知恵を次の世代に伝えていくことが重要です。 一方、現在では、伝統的な料理ばかりでなく、各国の様々な料理を取り入れることにより、 食事の多様化が進んでいます。このことは多様な食品を様々な調理方法で食べることに つながり、食事のバランスを保つのにも良い影響を与えています。 また、伝統的食材を含めて新しい料理を作り、家庭の味に加えることは、食卓の バリエーションに広がりをもたせ、栄養素や食品の摂取、さらに食事を楽しむといった観点 からも好ましいことです。そのためにも、食材に関する知識や料理技術を身につけて、 食材の選択や食事づくりに積極的に活かしましょう ★買いすぎ、作りすぎに注意して、食べ残しのない適量を心がけましょう。 ★賞味期限や消費期限を考えて利用しましょう。 ★定期的に冷蔵庫の中身や家庭内の食材を点検し、献立を工夫して食べましょう。 世界では食料不足などによる栄養失調のために健康状態が著しく損なわれている人が 約8億人も存在するとされている中、日本では肥満人口(15歳以上)が推計で2300万人に 達するとともに、1日1世帯あたりの可食部分の食べ残しや食品の廃棄は台所ごみの 35.7% になっているとの事例調査があります。 予防の観点からも、食べ残しや食品の廃棄が与える環境への負荷の観点からも、 一人一人が買いすぎや作りすぎに注意して、適量に心がけることが重要です。 特に、食品の購入や調理にあたっては、賞味期限や消費期限等の表示をよく見て、 必要な適量を心がけ、計画的に使って、無駄にならないようにしましょう。 また、食材の有効利用などのため、冷蔵庫などで使い残した食品がそのままに なっていないかを点検し、計画的な献立づくりや、調理や保存方法に上手に取り組んで、 無駄や廃棄を少なくしましょう。 ★自分の健康目標をつくり、食生活を点検する習慣を持ちましょう。 ★家族や仲間と、食生活を考えたり、話し合ったりしてみましょう。 ★学校や家庭で食生活の正しい理解や望ましい習慣を身につけましょう。 ★子どものころから、食生活を大切にしましょう。 健康の保持・増進のためには、一人一人が食生活を見直し、 健康的な食生活を実践する ことが重要です。そのためには、自分なりの健康目標をつくり、 食生活をチェックする、あるいは、それをもとに次の目標をつくるといったように、目標を立て、 それに向かって実践していく習慣を身につけることが効果的です。 まずはこの指針の各項目が実践できているか、または実践しようとしているかなど、 チェックしてみましょう。 また、食生活は、家族や仲間との関わりの中で営まれるものですから、家族や仲間と一緒に 食生活を考えたり、話し合ったりする機会をもつことも大切です。 特に子どものころから、生涯を通じて健康的な食生活を実践する力や 食生活を楽しむ態度をはぐくむことは重要です。 そのためには、家庭や学校、地域社会等で、 子どものころから食生活に関する正しい理解や望ましい習慣を身につけるための学習の 機会を提供する環境づくりも必要となります。 参考HP:農林水産省から http://www.maff.go.jp/sogo_shokuryo/syokuseikatu-hp/sisin1.htm ![]() |
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